お湯の水割り

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スパイガジェット使いのかなしみ、その衝撃と余波。

https://x.com/SplatoonJP/status/1729424896378425516?s=20

 

ウルトラチャクチが実装される。

 

2023年12月から。

 

 

 

  • スパイガジェット使いの感想

「ええ……」と声が出た。

スプラトゥーン2で最も愛用していたスペシャルウェポン「スーパーチャクチ」が、

3発売から1年と3か月の時を経てついに改造仕様で実装される。

PVに移っていなかった新スペシャルの公開、

2とは違う演出と性能を持ちつつ、

あのスーパージャンプからの着地をやってくれる。

そう、スーパーチャクチのあれが……

 

 

 

なんでいま?

 

 

 

  • サメライドにとっての「スーパーチャクチ」

サメライド。

スプラトゥーン3で初登場したスペシャルウェポン。

最初にサメライドを持っていたのは

スパイガジェット、プロモデラーMG、クアッドホッパーブラック。

その場でサメのフロートに乗り込み、

一定の距離を進んだ後爆発して周囲に攻撃する。

もうこれだけでわかる。

 

「チャクチ枠」か……

 

スーパーチャクチもそうだった。

インファイトで反撃に使おうとすると死ぬ感じとか、

一気に周辺を塗ってその演出でちょっと周りが見づらいとか。

でもスーパーチャクチとは違う。

ボムが消せないこととか、

スーパージャンプで使えないこととか。

これは最後まで付きまとうのでここでは言わないが。

そういう話をするとながくなっちゃうから。

 

でもそういう「〇〇枠」という考え方自体はどのスペシャルにもあったはず。

スプラトゥーン3自体が1を強く意識していて、

リメイク、あるいは続投するものが多い中で、

あるいは1から2へ続いてくる中で、

個性を出すことを考えていくと

結果としてそれぞれユニークな要素を持つようになっていくから、

そういう風になるはずよね。

構築の分解と再構成。

そういう感覚で見たときに、サメライドは「チャクチ枠」って感じがしていた。

 

 

  • サメライドがもつ要素の分解

サメライドの特徴をざっくりピックアップするとこうなる。

 

  1. 発動後、一定時間後に無敵になる
  2. 無敵状態で正面に突進する
  3. 突進には当たり判定があり、轢くことで攻撃ができる
  4. 到着後、その止まった場所で爆発する
  5. 爆発は近距離爆風と遠距離爆風がある
  6. 爆発とともに周辺を塗る
  7. 爆発後は一定時間の硬直がある

 

この性能を、サメライド登場時点までのスペシャルと比較してみると、

1,5,6、7はまんまスーパーチャクチがもっていた要素であるといえる。

 

2や3に関しては例えばダイオウイカや、

その要素を引き継いだイカスフィアなんかが当てはまる。

 

4はまあスーパーチャクチともいえるし、サメライドともいえる。

範囲を塗る性能としてはボムピッチャやバブルランチャーも近いかも。

 

こういう見方をしていくと、スーパーチャクチに似た要素をたくさん持っていることがわかる。

そうなればやはりサメライドは「チャクチ枠」……

そこにスフィアやダイオウイカの要素を追加して、

スーパーチャクチで言われてた「飛び込めればいいのに」みたいな性能に変化した感じ。

代わりになのか、ボムは消さないし、対物性能は弱い。

 

 

  • ライバルの登場

上記のごとく分解していった中でサメライドにはいろいろな課題があった。

ボムが消せないのでボムころで死んでしまうとか。

前隙が大きすぎて発動しても死んでしまうとか。

後隙が大きすぎて発動後に死んでしまうとか。

そのせいで塗っても塗り替えされちゃうとか。

段差に吸われてダメージが通らないとか

空中で発動すると無敵時間が遠くなるとか。

 

特にボム消し性能なんかについてやはりチャクチ枠である以上、

どうしてもチャクチと比べられてしまう。

それでもチャクチはないのだから頑張るしかない。

 

そんなことを思っている矢先にライバルが登場する。

まずは突進系ライバルの「テイオウイカ」。

まんまダイオウイカのリメイクで、

「無敵で突進する」「サメよりも前隙が短い」「自分で移動ができる」

などのサメライドのお株を奪うような性能で登場する。

 

さらには「デコイチラシ」。

これは全く違う感じもするが、

「広範囲に塗りを展開する」という点が

特に終盤のナワバリバトルでの性能をかすませてしまうライバルになった。

 

これらの登場により、

「発動の持続時間の少なさ」

「自由度の少なさ」

「影響範囲の狭さ」

「段差への弱さ」

が浮き彫りになってくるようになる。

 

アップデートで塗り範囲が強化され、

世間ではギアパワーを組み合わせて

ひたすらサメライドを回す「インフィニティシャーク」なる立ち回りも出るようになってきた。

個人的には好きではないが。

 

 

  • それでもサメライドは弱い

しかし、どれだけ工夫しても弱い

これはスパイガジェットとしてサメライドを1年3か月使ってきた自分から見ても断言できる。

 

弱い。

「刺されば強い」とかじゃない。

 

莫大な前隙と後隙、段差への弱さ。

地形の小さな段差や起伏で無効化される判定の弱さ。

微妙に遅い移動速度。

まっすぐにしか進めない選択肢の無さ。

名乗り口上のような予告線。

空中での発動できなさ。

とにかく地上にへばりつき、

敵のいないところで発動して、敵のいないところで爆発しないと機能しない。

敵を倒すための工夫に対してリターンが釣り合わない。

「相手に接近する」というリスクに対するリターンが見合っていなかった。

 

せめて段差にもっと強く、

硬直を短く、

ボムが消せて、

空中でも使えれば。

もっとチャクチでできたこともできるようになれば。

そうだったらいいのに。

ずっとそういうことを考えてきていた……

 

 

 

  • そして現れた「回答」

 

https://x.com/SplatoonJP/status/1729424896378425516?s=20

 

ウルトラチャクチが実装される。

 

 

 

 

 

  • サメライドは未来が絶たれた

 

「ウルトラチャクチ」が追加される。

「スーパーチャクチ」の改造版として。

それが意味することは、「チャクチ枠」がなくなるということ。

 

だってチャクチあるからね。

 

それはつまり、

「サメライド」がスーパーチャクチみたいな性能を持つ未来 が

ほとんどなくなったということ。

 

だってチャクチあるからね。

 

いままでは

「チャクチがないんだから、チャクチ枠としてチャクチみたいな性能が欲しい」って言って、

それを期待していたユーザーも多かった。

僕自身もそうだった。

でももうその未来はない。

 

 

だってチャクチあるからね。

 

 

……なんで?

 

 

  • 僕がショックだったこと

僕はこの発表で、うれしいとか驚きよりも何よりも先に、

ショックだ、という気持ちが来た。

 

なぜか?

そりゃあ、裏切られたように感じたからだよな。

 

まず上に書いた通り、

この武器はチャクチ枠だと思ってた。

もともとチャクチがもってた武器についていることとか、

クソデカ前隙→爆風→後隙を駆られるリスクがあるみたいな性能

アプデで塗り範囲が広がったことも含め。

この武器はチャクチっぽいと思ってたわけ。

「だから」、なんとか工夫しようとして使ってたんだよな。

チャクチっぽいと思ってたのはユーザー側の認識だけだっただけってわけなんだけどさ。

 

そういう認識の意味で言えば、

もともとスペシャルウェポンについては

「2からは一部のスペシャルウェポンが続投」

「1からは性能が変わった形で復活」

という触れ込みがあったことも踏まえて、

なんとなく「2から性能が変わった形で新規参入」はないような気がしてたんだよな。

 

ヒーローモードに着地があるなら、ゲーム内にそういう機能、仕様、性能自体はあったのに、

それをそのまま適用しないってことは目的があるんだろうと思っていたのもあったしな。

 

 

「チャクチがないならサメライド」

「そういうことなら何とか工夫しよう」

とおもって1年以上使い続けてきたんだよな。

弱い弱いと思いながら。

 

 

そうおもっていて、

いよいよ次のシーズン、新しいアップデートで強化されてほしいな、

いい加減弱すぎるから仕様変更するくらいの気持ちで強くしてほしいな

・ボムが消せたり

・段差に強かったり

・空中でも使いやすかったり

・前か後の硬直が短い

そういうスペシャルにならないかな

って思ってたら、

 

それらをほとんどすべて持っている、

サメライドではない

チャクチの正当進化が出てきた。

 

 

 

 

えっ?

僕たちがサメライドを工夫して使っていた理由の一つ、

「チャクチがないなら」

が無くなった。

 

そして今の性能では、選んで使う必要がほとんどなくなっている。

 

 

  • これからさき必ずよぎる「チャクチなら」

もちろんサメライドには塗り性能がある。

無敵でまっすぐ突っ込む性能がある。

でも、サメライドを持っている、特にスパイガジェットという武器が思うのは、

やっぱり「チャクチの性能」が欲しい。

チャクチがなかったから、塗りのあと隙を工夫してごまかし、

チャクチがなかったから、サメサイドで倒せるように努め、

チャクチがなかったから、スーパージャンプはしっかり検討してきたのに、

なんでチャクチがあるのに、チャクチじゃないんだ?

と思わざるを得なくなる。

 

 

これからサメライドがどれだけ強化されても

「スーパーチャクチやウルトラチャクチと同じ性能」にはならない

差別性がなくなるからだ。

そうなってしまったからこそ、

どれだけサメライドの性能が変わっても、

やっぱり「ウルトラチャクチの存在」が過らざるを得なくなる。

 

それもまた、悲しい。

今回のアップデートで、サメライドの無敵時間は短くなる。

前隙が長めなチャクチに対して、

サメライドは前隙が短いことにしたのだろう。

おそらくサメライドにとっては今までのアップデートの中でもトップクラスにうれしい強化のはず。

 

なのにそれが純粋に喜べない。

これから先チャクチにはならない

特に個人的には、スーパーチャクチからの発動ができるようになる可能性がほとんどなくなったことがつらい。

スプラトゥーンというシューターゲームにおけるユニークな要素の一つだと思っている「試合中の味方への高速移動」を、

ただの移動手段だけでなく、

攻撃手段に転換できる唯一無二の特性がスーパーチャクチにはあり、

対物特攻性能も含めてオンリーワンの性能が常に備わっていた。

 

でもその可能性はほとんどない。

その機能は「ウルトラチャクチ」についちゃったから。

 

これからずっとウルトラチャクチの影を見ながらサメライドを使わなければならない。

それが嫌。

というか、むなしい。

 

 

一番感じるのは、

「今までサメライドで頑張ってきたのは何だったんだ」

という気持ちだ。

 

サメライドが全く使えないわけじゃないのはわかっている。

でもそう思えるのは、

それだけ長く何とか使えるようになろうと使い続けてきたからで。

そこには「そういう種類のスペシャルなんだ」という解釈があったのも事実で。

そのアイデンティティとモチベーションが両方ともなくなってしまうと、

本当に、本当になにもない。

 

 

 

  • 余談:サーモンランでも肩身が狭い

あと、地味にサーモンランのアップデートに以下の二つが追加されている。

 

  1. 遠距離を攻撃できるスペシャルが必ず配布されるようになる
  2. テイオウイカとウルトラチャクチが追加される

 

こうなってくると、

近距離枠だったサメライドの抽選確率が下がってくる。

そしてサメライド自身、準備中にシャケに殴られて軌道がずれたり、

段差で爆風が通らないのは据え置きなので、

それと比べたテイオウやチャクチのパフォーマンスに追いつけるのかが半ば怪しい。

(いまでもちょっと使うのが難しい側のスペシャルだと思う)

 

 

 

  • チャクチが来たことはうれしい

ちなみに、僕はチャクチが好きだ。

ウルトラチャクチが来たこと自体は単純にうれしい。

先の通り、

特にスーパージャンプが戦術に織り込める点が特異的なアドバンテージだと思っていて、

このゲームの要素をふんだんに生かした面白いスペシャルだと思っている。

そのうえでこぶしの爆風による攻撃の持続性、

こぶしによる段差上や角への対処もあり、

一方で前隙は長めなど、

強みをよくして弱みを露骨にした良いデザインだと思っている。

 

 

そういう調整はできるのに、

なんでこういうことをするの?

と思っているから悲しいわけだ。

 

 

 

  • それでも使うしかないサメライド

サメライド、かなしいね。

僕はとにかく今回のアップデートが悲しい。

システムの改善や要素の追加自体は何なら今まででもかなりいいと思っている。

サメライドの上方修正もとても良い。

下方修正が一個もなかったのはよくわからないが……

 

 

とにかくその、

今のタイミングでのウルトラチャクチの追加が、何よりもショックだ。

 

 

 

でも使うしかない。

スパイガジェットのスペシャルウェポンは

サメライドなのだから。

 

 

ウルトラチャクチなら、と何度思ったとしても。

せめてハイドラントカスタムにウルトラチャクチが付くことを祈ろう。

 

 

<さようなら>